「私にとってマーケティングとは本当に価値のあるものです。世界はとても複雑だし、騒々しい。我々を覚えていてもらえるチャンスは本当に少ない。だから、我々の何を知っていてもらいたいのかについて、ハッキリさせなくてはいけない。

Appleは幸運にも、数社しかない偉大な会社のひとつになっている。NIKEやDiseny、Coca-ColaやSONYと肩を並べるほど、最高の中の最高の会社だ。

でもそのブランドをしっかりと伝え続けなければいけない。しかしAppleは、ここ数年その分野を明らかに軽視してきてしまった。我々は、これを直ちに取り戻す必要がある。」


1997年。ジョブズはAppleにCEOとして戻った直後、社員に向けてマーケーティングについて説明した時の一部の言葉です。 今日はこの話をFacebookでみて強く感じたものがあり、心に止めおきたいのでブログにアップすることにしました。

私たちの仕事は物流です。私たちの特性は何なのかをしかっり定義していくことが大事だと痛感しました。 私たち危険物倉庫ドットコムグループは20年以上前から危険物自動倉庫による物流を展開し、今では当社の主軸の施設になっています。

物流は、運送屋、倉庫屋で比較的簡単に起業できる業種というのが世間の認識です。 50年の当社の歴史の中でどうやって物流業を継続してきたかを振り返りますと創業当時はどこでもそうですが、創業者のキャラクターによりビジネスが成り立っていくものでしょう。

弊社の運送業はある大手の自動車メーカーの部品を工場から車の販売店であるディーラーに修理用の部品として配送することが始まりでした。 やがて、顧客の部品を梱包するのが手間がかかるという話の中で梱包をしないで部品を運べるようトラックの荷台を改造して運ぶことにより重宝され、長く取引を継続していただくとになります。

そのうちに、部品在庫の管理を任され配送センターの管理をすることに従事して、倉庫業へとつながります。 私が今主軸施設の自動倉庫の作業に従事することになり、それまで従来の倉庫でアナログで貨物の管理をしてきた者からすると、多品種小ロット化する貨物を機械とコンピューターを使ってローケーションと品種を寸分狂いなく管理できることは大変な革新で感動しました。その感動が今の当社の得意分野となり今でも継続しているのです。

十数年まえにとある工場の移転に伴い研究材料や生産に使う多品種、多数の薬品等をお預かりして在庫管理をする仕事がありました。その時、工場長の方から「御社に入れて今まで把握してなかった材料が有効に使えてありがたい」と感謝の言葉を頂いたときに在庫管理を高度化すれば在庫に付加価値をつけられることに深く感動してやりがいを感じました。

もちろん、今では自動化倉庫の技術は当たり前のことになり、弊社が得意と自負することも同業他社もできることです。 しかし、その時、その場所、その事象に対しては当社は一番だったのだと思います。  日本一、地域一になることは文字通り一社だけですから、大変に難しいことです。その一社になることは途方もないことです。

でも、自社にかかわる取引先や地域の中に限ってでも、得意分野をきちんと発信できる企業になることは実現可能なことだと 思います。

スティーブジョブスのような天才に近づくことは無理かもしれませんが、当社に関わる人々には得意分野をしっかり発信できる企業を目指していきたいと、今日、ジョブスに教わったような気がします。