旭化成せんい株式会社は、宮崎県延岡市で進めてきた、再生セルロース繊維(キュプラ繊維)「ベンベルグ」の増設工事の竣工式を行い、6月1日から商業運転を開始したと発表しました。

ベンベルグは、綿花の種子を包むうぶ毛状の短繊維であるコットンリンターを原料とする再生繊維で、さわやかな着心地や優しい肌触り、天然原料由来ならではの環境適合性などを活かして、高級スーツなどの裏地から、アウター・インナー・寝装・スポーツなど幅広い用途で展開されているそうです。

天然の素材は、いつの時代も注目され、多くの方々が興味をもっているものだと思いますが、製造工程において色々と手間が掛かるため、どうしても価格が高くなってしまうというイメージがあります。

しかし、設備が整って大量に生産出来るようになれば、安価で良いものがたくさん世に出回るようになるのではないかと期待が膨らみます。

旭化成せんいでは、ベンベルグは機能性インナー等国内の繊維製品だけではなく、インドの民族衣装向けなどで販売量も増加し、今後も新興国をはじめとする需要の拡大が見込まれることから、設備の増設を決定し建設を進めていたそうです。今回の増設によって生産能力は約10%増加するそうです。

テレビ等で、インドの民族衣装を見かけたら、あ、ベンベグルだ!と思いながら見ちゃいそうですね。

 グローバルなマーケットが拡大していくと、更なる設備増設と生産体制の高度化が進み、供給体制の強化も図られてどんどん安価で高品質な製品が生まれそうですね