IHIは、子会社で物流システムとFAシステムなどを製造・販売するIHI物流産業システム(ILM)が、IHIグループで物流設備向けに開発したIoT・ビッグデータを活用した、クラウド型設備保守支援サービスの提供を開始したと発表しました。

このサービスは、故障予測による予防保全を実施することにより、設備の稼働率を向上させ、計画外停止による突発的な費用の発生を抑制するものです。それにより、計画的な部品管理も可能にしています。確かに停止してしまうと大きな損失になりかねませんから、事前に故障予測ができるのは、金銭面はもちろんですが、様々な面において有用なサービスですね。

しかも、ポータルサイトを通じて、さまざまな情報を全国16か所のサービスセンターと共有することで、迅速な対応が可能になっているそうです。予測できても対処できなかったら意味がありませんから、全国のサービスセンターと共有できるのはすごく頼りになりそうなサービスですね。

自動倉庫や工場のFAシステムなどの物流設備は、運用時に得られるデータが限られているため予防保全が難しく、ILMでは、これまで独自のシステムを用いて、リモート監視のみを行うサービスを提供してきました。

今回のサービスは、そのリモート監視システムをILIPSIHI group Lifecycle Partne System)にリニューアルするとともに、故障予兆検知のために開発された、分析システム機能が追加されています。新規導入の分析システムでは、ILIPSで取得した各種センサからの異常や稼働履歴、報告書、メンテナンス履歴などを分析することで異常や劣化を自動判定することができるという画期的なシステムです。日々研究開発が行われ進歩しているんですね。

さらに、コミュニケーション機能では、スケジュール、伝言板、FAQ、オンラインマニュアルなどの機能を提供することで、軽微なトラブルは顧客自身で対応することが可能になり、復旧時間を短縮することが可能になるそうです。故障予測と広く情報提供をするサービス、そしてコミュニケーションサービスという、いわば3本立てのサービスで、計画外停止の件数は飛躍的に減りそうですね。