ヤマトホールディングスとNECは、ヤマトシステム開発がNECの画像認識技術を活用した検品支援システムを基に、ヤマトシステム開発の「物流」「検品」ノウハウや倉庫管理システムとの連携機能を付加したシステムを開発したと発表しました。

 

ヤマトシステム開発の物流アウトソーシング事業では、バーコードなどの商品識別情報の付いていないパンフレットやマニュアルなどを大量に取り扱っているそうですが、出荷品質維持のため、出荷前の検品作業は多くの時間がかかるなど様々な課題を抱えていたそうです。

そんな、様々な課題を克服するために、ヤマトシステム開発の倉庫から出荷する際の出荷検品業務を「画像認識技術」と「重量計」を用いて商品の品目と数量を即時に検出し、作業員が行う検品作業を支援するシステムが開発されました。

 

主な仕組みは、作業台に設置したカメラで捉えた商品の画像と、予め登録した商品の画像情報を照合することで、商品の品目を特定し、同時に作業台に設置した重量計で計測した商品の重量と、予め登録した商品の重量情報を照合することで、数量も特定します。 NEC独自の画像認識技術の活用により、画像の一部の隠れ・はみ出し・反射・傾斜・湾曲が検出可能になるそうです。そんな細かいところまで見られるなんてすごいですね。

さらに、ヤマトシステム開発のクラウド型倉庫管理システムと、顧客が持つクラウド型倉庫管理システムにおける、「商品マスタ」や「出荷指示データ」「検品実績データ」との連携が可能なシステムとなっているため、よりスムーズな導入ができるそうです。

このシステムで検品することで、類似品の誤認識による出荷ミスの防止と、従来は複数の作業員が目視で行っていた検品時間の短縮を実現し、作業時間と人員を削減することで、物流業務全体コストの約3割が削減できると言われています。

 

確かにこういう仕事は、物流倉庫を所有している企業の単発のアルバイト等で、募集をよく見かけたことがあるような気がします。経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか?余談ですが、以前、お笑芸人の方が下積み時代にそんなアルバイトをしたことがあると話をしていたことがありました。本当に地道な作業で肩の凝る仕事だと言っていたような記憶があります。

 

さて、話はそれましたが、現行は平面物の検品のみですが、立体物の検品も検討中との事です。立体物も可能になったら更なる大幅なコストの削減が可能になりますね。

 

物流業界初の試みとなるこのシステムは、ヤマトシステム開発のすべての「物流アウトソーシングサービス」の拠点とヤマトグループへの展開を進めるとともに、2014年度中にNECと連携して各種業界への外販も開始するそうです。

最新のシステムが開発されて、さらにそれが外販されることでどんどん進化を遂げていきますね。